2008年でも振り返るか-その2
前回更新時に「続きは明日書くか」と言っても翌日更新しないのは当たり前。それがこのブログ。その2は適当に気になったことを並べる感じで。。
アグネスタキオン
内国産種牡馬としてはクモハタ以来51年振りのリーディングサイヤー獲得。一昨年のダイワスカーレットに続いて今年はディープスカイがクラシック戦線で大活躍と2年連続してチャンピオンクラスを出したポテンシャルはこれまでのSS後継種牡馬には無かったものではなかろうか。産駒の傾向としてはある程度の早熟性を備えており、距離もある程度はこなす。古馬になってからやや成績に伸び悩みを見せる産駒が多いような気がしないでもないが、それは初期の父の産駒にも言われていたことでもある。多くの産駒が高い次元で安定して走ることもSSに似ている。もはや、SS後継最右翼と言っても過言ではないが、「確定」とまでは言うことができないのはあの馬の産駒デビューが控えている現状では仕方が無い。現役時代のスタイル同様に種牡馬レースでもタキオンが先行して抜け出したところを、あの馬が一気に差しきる展開になるのだろうか。いずれにせよ、ポストSS争いはこれから数年が一番面白くなることは間違いなし。
藤沢和雄
カジノドライヴで念願の米国ダート重賞こそ制したものの、そのカジノドライヴにしてもベルモントSは当日スクラッチ、BCクラシックは競馬にならずと厩舎全体のリズムがどこかおかしかった一年。その結果が13年ぶりの国内重賞未勝利と全国リーディング陥落という現実に繋がった。この厩舎の核であった調教に関しても相対的に差がなくなってきている印象だし、何より絶大なる信頼感を誇った岡部の引退から妙に調整過程に不安のある馬が増えた気もする。
年が明けても厩舎浮上の材料はレッドシューター帰厩くらい。クラシック路線組もイマイチ、今年もカジノでの遠征が控えているだけに厩舎が騒がしくなりそうとなると期待よりも不安先行。となると、リーディング奪還への鍵はここ数年同様に条件戦を連勝できる馬が何頭出るか。そう考えると、毎年盤石な様に見えて危うい橋を渡りながらのリーディング獲得であったことが分かってくる。
JCダート
東京から右回りの阪神開催に移ってどうなることかと思ったが、アメリカからティンカップチャリス、フロストジャイアント 、マストトラック(取り消したけれど)と過去最多の3頭が来日。一応、開催条件初年度として面目を保った形にはなった。ただ、今年どうなるかは分からん。ソビエトプロブレム@スプリンターズSで逸走の例を出すまでもなく、香港マイルのKip Devilleといい、適正や力関係の前に右回りという不安要素を相手がどう考えるか。
香港スプリント
ベストレースを挙げろと言われればヴェルメイユ賞かBCレディーズクラシックあたりになるが、最も印象に残ったレースといえばこれになる。過去9年で香港馬が7勝と圧倒的に地元香港勢が強いレースだが、星国で戦死したAbsolute Champion、スプリンターズSを目指して調整中に骨折したSacred Kingdomと地元香港勢は明らかに飛車角落ちの陣容。それに対し、豪州からApache Cat、仏からはMarchand d'Orと世界最高クラスのスプリンターが挑戦してきたのだから今年は香港勢の勝利は正直無いかなと考えていた。
しかし、結果は香港のInspirationとGreen Birdieがワン・ツー。遠征組はApache Catの3着が精一杯と終わってみれば例年通りの結果。何やら地元勢が強すぎてJCに近いムードを醸し出してきた感のある香港スプリント。あくまで今後のInspirationの成績次第でもあるが、この結果が今後の香港スプリント招待馬にどれほど影響してくるのだろうかと。個人的にはJCでマーベラスクラウンが勝っちゃった的な1つの分岐点に当たるレースであったようにも感じられた。
Yeats、ゴールドC3連覇
Sagaro以来30年ぶりの3連覇はまさに圧勝だった。その後の仏遠征でカドラン賞を負けたときは「やっぱり内弁慶か」とも考えさせられたが、続くロワイヤルオーク賞を完勝。そのまま引退の話もあったようだが、現役続行で今年は前人未到のゴールドC4連覇に挑む。
種牡馬の輸出
ちゃんと年毎に比較したわけではないので、あくまで自分の感覚になってしまうが今年は日本で競走生活を送った馬の輸出が多かったようにも感じられる。自分がブクマしただけでも、07年末にタイガーカフェがチェコ、エアエミネム・レゴラス・グレイトジャーニーが仏、ヴィータローザが英国、ボーンキングが伊に輸出されたとか。先駆者的な立場だったディヴァインライトがNatagoraという成果を出しただけに2匹目のドジョウがはたして出るのだろうか…とか書いてたらシックスセンスが愛国にリースと。