Horse Racing Cafe2号店(仮設)

Horse Racing Cafeの2号店(仮設)的なもの

回顧みたいなもの

まあ、もう賞味期限も切れてしまっていますが一応現地観戦してきたので軽く回顧しておこう

カハイラクラシック

 例年はあまり重視してこなかったが一応Pick7があるので今年は本気で検討したものの例年通りのハム祭り(03年から5連覇)でよかったのね。Mandjaniが無事に3連覇を成し遂げ、地元大盛り上がりと。直前情報ではMandjaniが今年1戦しか使われていないことに加えAl Jalfaneが4連勝で出走と王座陥落の危機と煽っていましたが、結局は2頭を選べる立場にあった(詳しくいうとCharhなども含めた4頭)R.Hillsが選んだMandjaniで大正解。R.HillsもAl Soudiを選んで見捨てたMandjaniに勝たれた05年の悪夢を振り払えたかな。

ゴドルフィンマイル

 Spring at Last強かったな〜。直線半ばでParole Boardが交わすかと思ったが、Mullins Bayを競り落としてさらにParole Boardをも突き放す力の競馬。サンタアニタH5着はこのメンバーに入れば大威張りできる成績だということなんだろう。フサイチリシャールはスタート後に少し躓いたように見えたことに加え、レースもこの馬にしてみたら馬群に包まれるというあまり好ましくない展開。直線も狭いコースから一瞬伸びかけると思ったが。実力的には阪神Cで大きく先着したCourt Masterpieceフサイチの一つ上着順である5着ということから、もっと上にいけるものもあると思うのだがこの馬自身が遠征や馬場適正で能力がスポイルされているということか。完全に世界水準に達した芝路線に対して、ダートではユートピア&トゥザヴィクトリーのような展開の恵まれ的なものが必要なのだとするとまだまだ世界水準のダートで活躍するには鍛錬が必要なのだろう。

UAEダービー

  Asiatic Boyが神々しいまでの強さを発揮して、UAEトリプルクラウン(UAE2000ギニー・アルバスタキヤ・UAEダービー)を達成した初めての馬に。メインのワールドカップを別にすればナドアルシバが一番沸いた瞬間だった。昨年のInvasorと同じく、北米戦線に殴りこみするのではないかと思うが来年はミーティングのメインレースにやってくるんだろうな。Eu Tambemは4角でほぼ一杯ですか。ラウンドⅢのレース見てもここまで負ける馬ではないだけに体調今一つということなのだろう。ビクトリーテツニーはスタートしてすぐに後方待機を選択したように武は小銭稼ぎモードだった。でも、このメンバーでは頑張っていると思う。

ゴールデンシャヒーン

 Thor's Echoは6着とはこれ如何に。このままではろくに競馬のことなんて分からないアラブのボンボンが高い金払って終わった馬を買っていったことになってしまうぞ。転厩して環境なども変わったことが影響しているのか。BCスプリント組ではFriendly Islandでいいと思っていたがKelly's Landingに先着されるとはこれまた意外。フランキーはこれでドバイミーティング完全制覇を達成したわけだが、まあBCに対抗してそのうちレースを増やすだろうからそれもまた束の間にすぎないだろう(笑)
 アグネスジェダイ&シーキングザベストともにいいところなく惨敗。ベストは少し入れ込みもパドックで見られたので結構急だった遠征日程も影響した感あり。それを除いてもこの路線はアメ馬が強すぎるので距離が長いことを承知でゴドルフィンマイルに使った方が森先生の大好きな小銭稼ぎくらいは出来たとも思う。

シーマクラシック

 ポップロック確勝!とか展望に書いた記憶がある。それはパドックポップロックを見ても変わらなかった。しかし、スタートを見た瞬間にまさにオワタ\(^o^)/である。私の後ろで観戦していた白人グループが「日本から来た馬だってww。ゲート出たらUターンするんじゃないかww」とかネタにしていたので、圧勝してこいつらの鼻を明かせとまで思ったものだ。
 それにしても、ポップロックという馬は本当に不器用な馬。不器用すぎて泣きたくなる・・・。Vengeance of Rainは2400mでも結果を出したことは評価したいのだが、如何せん完全に2400をこなす能力を問われたかと言われるとそれも疑問であり、どちらかというとこのレースは2000mのような競馬になってしまった感も。これまでの06/07シーズンの数少ない2400m戦(主にQuijanoが勝ったレース)を見ても同じような展開だったからも。とすると、バリバリの2400血統ながら狭いところを抜けてきて3着に入ったYoumzainは今シーズンに向けて明るいか(まあ、Oracle Westが2着に入るようなレースなんて勝ち馬以外は評価できないことも頭の隅に置いておこう)。しかし、今までVengeance of Rainのことを引き篭もりと呼んできた輩は謝らなくてはなりませんよ(私は既にした)。Silent WitnessにしてもVengeance of Rainにしても香港で大活躍しながらなかなか海外に遠征しなかった馬は引き篭もり呼ばわりされてきたが、結局強い馬は何処に行っても強いんだと。この後はQEⅡだろうから、その後は宝塚記念あたりに遠征してくれることを祈ろう(何のためにムーンを香港に出すと思うんだ)。
 アメ馬は悪魔のようなダートでの強さとは別にターフでは悲惨。このレースでもHoney Ryderにしても何故かここに出てきたHostにしても惨敗。アメ馬が2〜4着だったBCターフを勝ったRed Rocksはもう一度本当の意味での2400戦で見直してみたい気もあるが・・・。

デューティフリー

 アドマイヤムーンとかダイワメジャーとかそういうレベルではなく何を差し置いても指摘すべきはLava Manの予定調和的な最下位。ここまで来ると、もはや福島のフェスティブキングとか小倉のメイショウカイドウとかそういうレベルははるかに超越している(一応JCDよりは出来が良さそうでしたよ)。サンタアニタでBCやれば勝つのかな〜とも思うが03年にやったばっかなのが悩みの種か。アメ馬はMiesque's ApprovalにしてもEnglish Channelにしても全く良いところがなかったというはそろそろ北米芝路線の低調さを深刻に考慮すべき頃合に入ったのかもしれない。それでもインドのディープインパクトことMysticalはLava ManとMiesque's Approvalに先着したのだから一応胸を張って帰国できるのかね(笑)
 アドマイヤムーンダイワメジャーよりもレース展開が向いたといおうか、ダイワメジャーが昨秋に重賞3連勝した当時のような自分の展開に持っていけなかったことが結果的に勝因か。ダイワメジャーにしても外外を回るレース展開は枠順を考えると仕方ないのであろうが、本音を言うならもう少しIrridescenceには引っ張ってもらって、直線での底力勝負に持っていきたかったと思う。国内でのレースならもっと積極的に乗ってペース次第では自分でハナに行ってしまうことも考えていたかもしれないが、なかなか海外でそれを実行するのは難しい。現時点ではムーンとダメジャーの2頭は展開次第で着順は変わるんだろうな、それくらい2頭の力にしても甲乙つけがたい。
 結果的にシーマクラシック、デューティフリー共に勝ち馬は香港C3着、2着馬なんだよね。2頭ともQEⅡに出るらしいけれど豊は天皇賞・春でアイポッパーに乗るのかな。アイポッパーもノーザン系ということを考えると利一特権を発動していつの間にやらアイポが藤田に戻っているという展開もありそうだがw

ワールドカップ

 Invasorの一年越しの復讐が無事に実ったかどうかと言われるとまた微妙な結果に終わったわけですが、現在のダート2000mというカテゴリーにおいてInvasorの侵略をストップさせる馬はいないということを改めて痛感させられることに。馬自体を見てもそれほどまでにいい馬と言うわけではないのに本当に強い。Premium Tapにしても北米では5本の指に入るくらいのレベルなのに現時点ではどう乗っても勝てないように思わせられるのはPleasantly Perfectに対してのMedaglia d'Oro的な雰囲気を感じてしまう(笑)
 Discreet Catの大敗は呼吸器系の障害云々の話もあるようだが、もともと〝ゴドルフィンが今頃スクラッチする理由を必死になって考えている〟〝出てきただけで殿下を尊敬する〟という声が上がるほど調整過程に疑問の声があった時点で既にレース前から勝負があった感。それでも無理を押して出走してきたのには無敗のスーパースターをこの地元の舞台でスクラッチするには尋常ならない勇気が必要だったことに加え、無敗馬に対して抱きがちな〝今なら空でも飛べるくらいの高揚感〟が陣営を包んでいたというか他馬を必要以上に過小評価してしまう(反対に自分の馬を実力以上に評価してしまうとも言える)ムードに包まれていたことも否定できないんじゃいかと。今後2000mを走ることは二度とないかと思うが、立て直してもう一度その姿をターフで見せて欲しいもの。
 Bullish Luckの3着はVengeance of Rainのシーマクラシック勝利と共に香港競馬を新たなるステージに押し上げたターニングポイントとして挙げることも出来ると思うが、着順は別にして1・2着馬は別にしてそれ以降はちょっとレベル的に疑問であるのが今年のワールドカップだったりする。ヴァーミリアンの4着にしてもDiscreet Catの欲しかったポジションを奪ってほぼ理想的な展開でレースできてあの着差なのだから白旗上げるしかない。それにしても初ダートのBullish Luckにあれだけちぎられたのには少し失望してもいる。