Horse Racing Cafe2号店(仮設)

Horse Racing Cafeの2号店(仮設)的なもの

宴は終わったのか?

 少々過熱気味であったウオッカフィーバーもこの敗戦で平熱に収まることを考えれば陣営にとって決して収穫無き敗戦ではないのだろう。そして、この敗戦で新たに得た教訓もあった。ここで得た教訓を胸にフランスへ向かえるのであれば決して意味無き出走ではなかったようにも思える。昨年、ディープインパクト凱旋門賞で負けた際、「何故に宝塚記念へ出走したのか?あの程度のメンバー相手なら先行策を試してもよかっただろうに」と言った記憶があるが、ウオッカは忠実に宝塚をテストレースとして試し、そして本番でやってはいけない乗り方と共に、まだ何だかんだ言っても3歳の牝馬なのであるということを陣営に再認識させた。これだけでこのレースに出た意義があるってものである。
 そもそも、このレースへの出走に対して陣営とファン(≒マスコミ)の間で意識の違いがありあり。陣営はあくまでも51㌔を背負っていても古馬に対する挑戦者という立場を崩していなかったのに対し、マスコミの側は世代限定戦を勝っただけの牝馬に対して既に現役最強という扱いをしていた。牝馬が牡馬をなぎ倒す、いかにも万人受けしそうなものだが、個人的にはやや過程が異なるもののファインモーションテイエムオーシャンで反省したはずなのにまたやってしまったのかという思いが強い。しかも、舞台は雨が降るとそれなりにタフになる阪神内回り。かの鳴尾記念サンライズフラッグに千切られた際、「パワーを要求されればエアグルーヴだって女の子。牡馬の方に分があったということなのでしょう」とのコメントを武豊は残した。今回もほぼ同じ敗因を当てはめていいと思う。
 この敗戦には馬場が渋った時点で陣営もある程度は覚悟していたはず。考えうる中で結構悪い条件の重なったレースで負けたくらいで遠征を取り止めるほどチームウオッカ凱旋門に対する熱意は低くはないと思うのだがさてさて。