POG2011-2012
今年も昨年度同様にBrain Squall主催のPOGに参加させていただくことになりました。備忘録的意味合いで指名理由その他を書いていきますが、その前にまずは昨年度の反省から…と思っていたら昨年度は指名馬&指名理由すら書いてなかった、、これはいかんなというわけで。。
【2011-2012シーズン指名馬一覧】
順位 | 馬名 | 父名 | 母名 | 厩舎 | 性別 |
---|---|---|---|---|---|
1位 | クラヴェジーナ | アグネスタキオン | ムーンライトダンス | 栗東・音無秀孝 | 牝 |
2位 | エネアド | ディープインパクト | キュー | 美浦・戸田博文 | 牡 |
3位 | アダムスピーク | ディープインパクト | シンハリーズ | 栗東・石坂正 | 牡 |
4位 | オメガマイトガイ | Manduro | パイタ | 栗東・角居勝彦 | 牡 |
5位 | アンチュラス | ディープインパクト | アンチョ | 栗東・安田隆行 | 牝 |
6位 | アストライオス | サクラバクシンオー | ビーナスライン | 美浦・堀宣行 | 牡 |
7位 | エポキシ | ディープインパクト | シーズアン | 美浦・国枝栄 | 牝 |
8位 | フォントルロイ | ゼンノロブロイ | レーゲンボーゲン | 栗東・村山明 | 牡 |
9位 | アドマイヤラック | アドマイヤムーン | アドマイヤラピス | 栗東・橋田満 | 牝 |
10位 | オウケンプレスリー | スペシャルウィーク | ストレイトフロムテキサス | 栗東・小崎憲 | 牡 |
昨年度の成績は6位/12人。アダムスピーク、アンチュラスの両ディープ産駒が重賞戦線で活躍してくれたお陰で何とかそれなりに格好はつけましたが、大将格アダムスピークが皐月賞後に離脱するとほとんど稼働馬がいない状況に。そのためPOG天王山とも言えるオークス・ダービーとも外野から指を咥えて眺めているだけという、ただただ不完全燃焼に終わったシーズンでした。
勝ち上がり率も3/10とかなり不満の残る結果。勝ち上がった3頭は全てディープインパクト産駒。4頭ディープ産駒を指名して3頭OPまで行った点はまずまず合格点か。欲を言えば、リスト1位のジョワドヴィーヴルが取れていればさらに良かったが・・・。昨シーズンはディープインパクト産駒の活躍が目立ったとはいえ、他の7頭が未勝利に終わったことに関しては全く持って弁解の余地がございませんね。
以下、各指名馬についての短評
1位:クラヴェジーナ
デビュー前から坂路52秒台、その後も50秒台を叩き出すなど素質の高さは嫌というほどアピール。だけんどもしかし、勝てない。もどかしいまでに、勝てない。未勝利戦2着時の勝ち馬が後に若葉S2着から皐月賞に出走するメイショウカドマツ、忘れな草賞を制したキャトルフィーユなのだから巡り合わせの問題といえばそうなのだが、結果的に関西でのマイル〜中距離における未勝利戦のレベルの高さを嫌というほど認識させてくれる良い経験となった。勝つタイミングに見放された挙句の果てに、屈健炎を発症し残念ながら休養中だが、未勝利で終わるポテンシャルではないだけに復帰後の活躍に期待したい。
2位:エネアド
新馬戦では上がり3ハロン32秒台の末脚で差しきるというインパクト大の競馬を披露。一躍クラシック候補へ名乗りを上げた…までは良かったが、そこから先が苦難の始まりであった。早期デビュー馬の強みの一つとして面子が揃わない内に本賞金の積み重ねが可能であり、結果として翌春に向けて大きなアドバンテージを得ることができる点があるにもかかわらず、芙蓉SにもいちょうSにも目を向けず、新馬戦後早々と東スポ杯までの休養を宣言。その後も朝日杯FS除外からのラジオNIKKEI杯挑戦など強気一辺倒のローテが組まれ、結果として念願の2勝目は4月まで待たされることになった。フェノーメノが弥生賞で満足な競馬が出来ないまま敗退した後、どこかで使いたい気持ちをぐっとこらえ腹を据えて青葉賞まで待機し、結果的にダービーで僅差の2着まで導いた戸田氏の手腕は賞賛されてしかるべきだと思うが、兄ブレイクランアウト含めてこの一族には戸田氏の思い入れの強さがちょっと空回り気味だなぁというのが正直な感想。クロムレックは大丈夫かしら。
3位:アダムスピーク
キャロットでの募集当時からPOG本に掲載された馬体写真まで変わらずよく見えた馬である。そんな馬が見事デビュー2連勝でラジオNIKKEI杯2歳Sを制し、クラシック有力候補になった際は私がその妹のシンハディーパに出資していることも相まってまさにこの世の春を謳歌している感じであった。しかし一番人気で迎えた弥生賞を不完全燃焼な競馬で惨敗すると、続く皐月賞ではレース中に発症した鼻出血の影響からか大差の殿負け。妹シンハディーパも最新の更新で骨に若干の異常が認められ、手術→乗り運動再開は2ヶ月後コースのコンボを喰らう結果に。競走馬が順調にデビューするということはとてつもなく難しいと改めて思い知らされている今日この頃です…。
4位:オメガマイトガイ
今にして思えばなぜこんな上位で指名したのか。10-11シーズン指名のシャイニンオーラよろしく、こういった少し捻った指名(≒玄人気取った指名)はあまり成功した例に思い至らないだけに、今年度以降よく心に留めておきたいものだ。オメガマイトガイ自体はジョワドヴィーヴルが勝った新馬戦デビュー。そしてその1戦で引退。父のManduro自体は欧州においてMandeaenやBonfireなど意外にも早くから動ける仔を出すなどそれなりに活躍しており、日本適性もあるとは思うのだが・・・。
5位:アンチュラス
昨年度は現3歳が初年度世代にあたるGⅠレーシングの扱いが一つの注目点であったが、1位指名クラヴェジーナで分かるように私は「初年度だけに力を入れてくるはず」と考えなかなか積極的に取りに行った。その考えは一期生から全日本二歳優駿2着のメジャーアスリートであったり、アネモネS勝ちのパララサルー、500万勝ちのハイリリーやゴールデンムーンなど募集馬20頭から9頭の勝ちあがり、うちOP馬5頭となかなかの打率をあげたことからもそれなりに正しいものであったか(サンデーレーシングなんかと比較したら流石にあれですが)。結果的にそれなりに粒揃いであった1期生にあって、募集時の評価が最も高かったのがアンチョの09ことアンチュラスである。デビュー後もその評価に違いは無く、2歳時はファンタジーS2着から阪神JF5着とまさにGⅠレーシング1期生の旗手に値する戦跡を挙げたのであった。しかし一冬を越して迎えた桜花賞トライアルのフィリーズレビュー、充電してじっくりと成長を促したはずの陣営にとって悪夢とも言えるマイナス体重。この時点で同馬の春は事実上の終わりを告げていたのであった。
6位:アストライオス
父サクラバクシンオーは言わずもがな日本競馬史上最高のスプリンター、母ビーナスラインは今や飛ぶ鳥落とす勢いの堀厩舎に初重賞勝ちをプレゼントした師にとっては忘れられない馬の1頭。スプリント重賞を制した両親から生まれたのがアストライオスである。スプリンターズSを2連覇した父はまだしも、夏のローカルスプリント重賞が活躍の舞台であった母だけに3月のファルコンSなんてまさにベストな舞台と思い指名したら、まさかまさかの今年から1400mへの条件変更。そして嗚呼何と言うことでしょうか、新装中京競馬場の直線にはそれはそれは立派な坂が待ち構えていたのであった。お前、結局未勝利じゃねえかという反論は受け付けません。
7位:エポキシ
もはや毎年恒例となりつつあるシーズアン。所謂一つの宗教枠。兄テンペルが3歳3月デビューとなったのに対し、妹は2歳7月の新潟でデビューし2着。デビュー戦の走りを見た時点ではまさか期間内未勝利に終わるとは夢にだに思わなかったのが正直なところだ。現2歳のシーズアンの10(馬名:アドマイヤディープ)は赤本で後藤正俊氏に「テンペル、エポキシとはモノが違う」とまでの評価を与えられているなど無駄に注目を集めている感があるが果たしてどう出るか。
8位:フォントルロイ
デビュー戦前調教の動かないっぷりで逆の意味で評判となったアニメイトバイオの全弟。普通なら放牧に出して再調整コースでも全くおかしくはないが、さすが期待の新鋭村山調教師、何か思うところがあったのだろうか。そのまま普通に使ってきた。そして当然のごとく惨敗した。その後ダートに方向転換、また時期が時期だけに未勝利戦メンバーの弱化も相まって最近は掲示板に乗るレベルの走りは見せており、弟に先を越されたもののこの馬も初勝利は案外近いのではないかと思わせる。
9位:アドマイヤラック
アドマイヤ種牡馬にとってまさに最後の砦とも言える繁殖牝馬がアドマイヤラピスである。これまでアドマイヤラピスのお世話になったアドマイヤ種牡馬はアドマイヤフジの父アドマイヤベガに始まり、アドマイヤコスモスの父アドマイヤマックス、他にもアドマイヤジャパン、コジーンなど半ばアドマイヤ軍団の姐さん的存在になりつつある。そして満を持して迎えられたのが年度代表馬アドマイヤムーンである。いや、アドマイヤラピスがアドマイヤムーンの種付け相手に“選ばれた”と考えるのが正解なのかもしれない。これまでのアドマイヤ種牡馬は“種付けさせていただく”立場であったのに対し、今回はむしろアドマイヤムーンが繁殖牝馬をある程度選り好みを出来る立場。そんな初めてとも言える機会に戸惑ってしまったのだろうか、アドマイヤラックは現在をもってまだ未勝利である…。
10位:オウケンプレスリー
ブルースリに代表されるように、期待馬にはそれと分かる名前をつけることで有名な福井明氏。そんな福井氏がブルースリ以来の人名シリーズで来たのだから、「これは!」と思うに決まっているじゃないですか…。そんな福井氏が期待する今年の2歳馬はレディオブヴェニスの仔、その名もアクションスター。まさにブルースリの再来を意図したかのような馬名だがさてさて…。